睡眠障害
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群のことをSleep Apnea Syndromといいます。SASとは、一晩に10秒以上の無呼吸(呼吸が止まっている状態)が30回以上、または1時間に5回以上の無呼吸が起こることをいいます。
SASの原因
SASの主な原因は、上気道の閉塞です。つまり、空気の通り道である上気道(軟口蓋、舌、扁桃腺)が塞がって呼吸ができなくなるために起こります。
SASの症状
SASの症状には、(1)睡眠中の呼吸停止(2)大きないびき(3)途中覚醒(4)熟睡感がない(5)日中の強い眠気(6)集中力の低下などがあります。
また、SASは高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの様々な生活習慣病を合併し、交通事故の確率も高いといわれています。
SASの診断
SASは睡眠中に起こり、本人が自覚することは少ないため、診断には睡眠検査が必要です。睡眠検査には、自宅で行える簡易睡眠検査と入院下で行う精密睡眠ポリグラフ検査(Polysomography:PSG)があります。
簡易睡眠検査
携帯型機器(アプロモニター)を用いて、
1、 口鼻の呼吸
2、 気管の音
3、 動脈血中の酸素飽和度
4、 脈拍
携帯用機器で操作が簡単であるため、自宅で検査ができます。
SASの治療
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療は、上気道の閉塞を改善させることにあります。その代表的な治療法として、睡眠時にマスク型の器具を装着する経鼻的持続陽圧呼吸療法(nCPAP)、そして手術としては鼻閉改善手術、口蓋扁桃摘出術などがあります。
(1) 経鼻的持続陽圧呼吸療法(nCPAP):
現在、重症のSASの場合nCPAPは保険が適用されるようになり、また機器もレンタルできます。
(2) 鼻閉改善手術
レーザーやマイクロデブリッターを用いて、下鼻甲介の減量を行っております。